QCサークル活動とは【基本理念|人材育成・職場の活性化】

QC

Water, Drop, Liquid, Splash, Wet, Clean, Clear, Ripple

「QCサークル活動をやることになったけど、そもそもQCサークルって何?」

「上司から指示されて、仕方なくQCサークル活動をしているけど、そもそも何のためにやっているのかわからない」

こういった疑問にお答えます。

■本記事の内容

・QCサークルの基本

・QCサークルの基本理念

この記事を書いている私は、製造メーカーの技術職であり、約10年間QCサークルのメンバーとして活動しています。

QC活動の難しさは理解しており、実体験に基づいた現場目線で、役立つ情報を提供します。

QCサークル活動の定義は、日本化科学技術連盟が出している「QCサークル活動運営の基本」に記載されています。

本記事は、同書に沿って内容を引用し、説明していきます。

QCサークル活動とは【QCサークルの基本】

three men laughing while looking in the laptop inside room

「QCサークルの基本」の定義は、QCサークル本部が発行する「QCサークルの基本」に書かれています。同書から引用していきます。

QCサークルは業務改善の活動

QCサークルとは、第一線の職場で働く人々が継続的に製品・サービス・仕事などの質の管理・改善を行う小グループである。

人材育成

この小グループは、運営を自主的に行い、QCの考え方・手法などを活用し、創造性を発揮し、事故啓発・相互啓発をはかり活動を進める。

職場の活性化

この活動は、QCサークルメンバーの能力向上・自己実現、明るく活力に満ちた生きがいのある職場づくり、お客様満足の向上および社会への貢献をめざす。

全員参加

経営者・管理者は、この活動を企業の体質改善・発展に寄与させるために人材育成・職場活性化の重要な活動として位置づけ自らTQMなどの全社的活動を実践するとともに人間性を尊重し全員参加をめざした指導・支援を行う。

ポイントを箇条書きにすると以下の通りです。

・第一線の職場で働くひとたちでグループを結成する
・継続的に活動する
・仕事の質を向上させる
・管理・業務改善を行う
・職場の活性化
・個人の能力開発
・全員参加

QCサークル活動のはじまりは、第一線の職場で働く人たちが、自主的に品質管理を学びたいというモチベーションをきっかけとして始まりました。

QCサークルの基本は、会社から強制されるものではなく、自主的に学び活動していくことがベースです。

これはQCサークル活動が活性化していくうえでも重要なポイントです。

とはいえ、QCサークル活動が始まった当初から時代も変わり、働き方も様々になるなかで、自主的な改善活動の考えは、今後時代にそぐわないと批判されるかもしれません。

個人的には、今一度QCサークルのありかたを見直す時期がきていると感じます。

QCサークルの基本理念【人材育成・職場の活性化】

Abstract, Aqua, Background, Blue, Liquid, Nature, Ocean

QCサークル本部が掲げる、QCサークルの基本理念は以下の通りです。

・人間の能力を発揮し、無限の可能性を引き出す
・人間性を尊重して生きがいのある明るい職場をつくる
・企業の体質改善・発展に寄与する

この基本理念は、QCサークル活動の目的であり、知っておくべき内容です。

要は、個人の能力開発としての人材育成と職場の活性化がQCサークル活動の目的ということです。

その結果、企業の体質を改善し、業績貢献につながります。

会社にいれば、ほぼ強制的にQCサークルに入ることになるでしょう。

正直、QCサークルに入った直後は、面倒なことに巻き込まれたなと感じると思います。

まずは、上記の基本理念から、なぜ自分はQCサークルに入って改善活動に取り組むのか、その目的を知っておきましょう。

QCサークル活動の進め方については、別の記事で解説していますので、興味のあるかたはご覧下さい。

QCサークル活動(小集団活動)の基本と進め方と流れについて説明しました。共通業務のメンバーでQCサークルを結成し、活動計画を立てて改善活動に取り組みましょう。成果は発表会を通してレポートし、QCサークル活動についての自己評価によって、さらに良い活動ができるように進めていきましょう。

まとめ

QCサークル活動の基本と基本理念について説明しました。

QCサークルの目的は基本理念に記載されているとおり、人材育成と職場の活性化です。

QCサークル活動を進めるにあたり、この基本理念を押さえて活動しましょう。この意識の違いがグループ活動による成果を大きく左右します。

Comments

Copied title and URL