設計品質と製造品質を解説【総合品質(顧客満足度)を高める2つの視点】

QC

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「設計品質と製造品質のそれぞの意味合いがわかりません」

こういった疑問に答えます。

本記事の内容は以下の通り。

・設計品質とは【ねらいの品質】
・製造品質とは【できばえの品質/適合品質】
・総合品質とは【設計品質+製造品質】

この記事を書いている私は、製造業の技術職で、10年以上QCサークル活動に参加してきました。またQCサークル活動の推進者としても長年携わっています。

本記事では、総合品質の2つの要素である「設計品質」と「製造品質」について新入社員や初心者向けに解説します。

設計品質とは【ねらいの品質】

brown pencil on white printing paper

設計品質とは、製品やサービスの仕様書・設計図・規格値などが、お客様のニーズに適合している程度のことです。

つまり、企画や設計の段階で決まる品質のあるべき姿・ありたい姿と言えます。なので、実際に製造した製品に対する品質ではありません。

ようするに、設計品質とは、お客様のニーズを調査し、お客様が満足してくれる製品を考えて、それを設計図に落とし込んだ、目標となるねらいの品質のことです。

設計品質は企画・開発で作り込む品質

これって大事です。現代は作ればモノが売れる時代ではありません。モノやサービスは社会にあふれています。

逆に激しい競争が繰り広げられ、企業がしのぎを削っています。つまり、よりお客様のニーズを満たした製品を考えて、具現化するための仕様・設計を作る必要があります。

設計品質を上げることはお客様満足度に繋がる重要な品質の一つの視点であり、企画や設計が作り込む品質と言えます。

設計品質は実現性がなければ製造できない

また、設計品質は、実現性があることも必要です。いくら素晴らしい設計図を書いても、製造できなければ、世の中に提供することはできません。

つまり、設計品質を考えるときは、製品のつくりやすさも考慮する必要があるのです。ただし、誰でも作れるものでは、競合がすぐに参入してきます。

なので、企業が競争力を持つには、素晴らしい設計品質を実現するためのノウハウや製品開発力が必要となります。

少し話が脱線しました。

次に、もう一つの品質の視点である製造品質について説明します。

製造品質とは【できばえの品質/適合品質】

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製造品質とは、実際に製造してできた製品が、企画・設計で設定した仕様や企画に対してどのぐらい合致しているかの程度を示すもので、できばえの品質または、適合品質とも呼ばれます。

ようするに、現物がどれだけ設計図面通りに作れたかを表す程度のことです。

不良率や不適合率などの指標で使われます。つまり、現物が設計図面通りにできれば、製造品質は高く、一方で図面から乖離が大きい場合には製造品質が低いということになります。

設計と製造品質

この製造品質は、製造での作り込みが重要です。一方で、そもそもの設計品質が現実的でない、または設計品質を達成するための技術ハードルを研究・開発段階で乗り越えられなければ、高い製造品質を望むことはできません。

製造側では、こんなろくに作れないものを製造に渡すなと怒るでしょう。本来は、製造もそんな開発品を量産できると受け取ってはいけないのですが。

このあたりは設計品質を審査するDRに絡んできますが、本記事から脱線するので割愛します。

適合品質と製造品質

余談ですが、適合品質と製造品質の使い分けは厳密には異なりますが、実際には同じように使うことが多いようです。

適合品質とは製品が設計・仕様・規格に適合する程度で、そのうちの製造プロセスに起因する部分のみを考慮したものを製造品質と呼びます。

つまり設計がそもそもダメなら、いくら製造で頑張っても良いものはできない、それは製造プロセスで決まる品質(製造品質)として扱ってくれるな、とうことです。

では、最後に、総合品質について説明します。

総合品質とは

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総合品質とは、製品やサービスの顧客満足度のことです。そしてこの総合品質は、設計品質と製造品質の二つの要素から構成されています。

ようするに、製品やサービスのお客様の満足する度合いは、顧客のニーズをしっかり把握し、それを設計図に落とし込み、実際に製造した現物が顧客に提供されることで決まるということです。

特に難しい話ではなく、当たり前のことです。

つまり、設計品質が悪ければ、そもそもお客様に製品を買ってもらえない。製造品質が悪い不良品を受け取ればお客様は不満になるでしょう。

つまり、設計品質も製造品質も両方とも高くあるべきです。

このように、総合品質は設計品質と製造品質の二つの要素から構成されています。そして二つの視点に分けることで、それぞれの品質を追求していきます。

また、これまでの説明からも明らかですが、この二つの品質を高めるには、どこかの部門が独自に進めていけば良いわけではなく、企画・開発・製造・購買・営業などの部門が連携することが重要となるのです。

まとめ

設計品質と製造品質、更にそれらを合わせた総合品質について解説しました。

総合品質、つまり顧客満足度を上げるためには、設計品質(ねらいの品質)と製造品質(できばえの品質)の両方を高める必要がり、それは関連部門の連携が必要です。

新入社員や品質初心者のかたは、まず本記事で解説したそれぞれの品質の概念をしっかり理解することから始めましょう。

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