Hibikiの視点

【QC7つ道具】特性要因図の書き方【要因解析での活用ポイント】

2020/2/10 (更新日:2021/12/5)

「特性要因図の書き方がイマイチよくわからない」

「特性要因図の書き方は知ってるけど、なぜか途中で詰まって上手くいかなくなる。特性要因図のメリットとデメリットってなに?」


こういった疑問にお答えします。

■本記事の内容

・特性要因図とは

・特性要因図の書き方

QC7つ道具の特性要因図の教科書的な内容は知ってるけど、実際に現場で活用してみると使いづらくて役に立たないと感じることが多いのではないでしょうか。


かくいう私もQC活動をしながらこの特性要因図を使う難しさを感じています。



本記事では、あまり役に立たない教科書的な内容はほどほどに、QCサークル活動で実際に使うことを目的とした、特性要因図との向き合い方をメインに解説します。

QC7つ道具|特性要因図とは

clown fish selective focus photo



特性要因図(フィッシュボーン・チャート, Ishikawa-diagram, 石川馨 考案)は、問題解決型QCストーリーの要因解析のステップで出てくるツールです。


問題解決型QCストーリーの要因解析についての記事はこちらをご参考ください。


これは、特性要因図が、現状把握でつかんだ問題の悪さ加減を表す「特性」とその「要因」の関連性を整理するのに適したツールだからです。

さて、繰り返しになりますが、特性要因図とは、「特性」とその「要因」の関係性を線でつないで表した図です。


下図は特性に対する要因を4M(Man,Method,Material,Machine)で層別したものです。青い矢印が特性に対するそれぞれの要因です。



特性要因図のメリットとデメリット



また、この図の特徴は、要因をグルーピング・層別して図に表すことで、一目で「特性」と「要因」の関係性が理解できる点です。



ただし、この特徴は、特性要因図のメリットでもあり、デメリットでもあると考えます。



デメリットである理由は、要因(特に二次要因以降)が層別した項目の枠から外れたり、ほかの項目と被ることが多く、特性要因図を作るときに混乱をまねくからです。



さて、ここで特性要因図と似たようなツールに新QC7つ道具の連関図があります。



連関図法の基本的な考え方は特性要因図法と同じですが、より複雑な現象に対して「特性」と「要因」の関連性を表すときに使うツールです。



連関図は、特性要因図のように層別による区分での表現ができず、ぱっと見がごちゃごちゃしているので、正直わかりづらいです。



ただし、連関図は一目で関係性がわかりづらい反面、特性要因図よりも迷わず作れるところがメリットです。



ご存じのように現実世界で扱う問題は、一つの二次要因が複数の一次要因に絡み合っていることが普通です。


なので、現実の問題を扱う場合は、特性要因図を使って、都合よくすべての要因がカテゴライズできることは稀ではないでしょうか。

特性要因図で要因を層別(4M:Man, Machine, Material, Method)して要因の深堀をしていくと、多くの場合、深堀した要因が別の項目とダブります。

私の個人的な意見としては、これが特性要因図を作っているときに迷ったり、混乱する一因ではないかと考えています。

「それらしく、特性要因図の形を作ってみたけど、中身をみるとめちゃくちゃ」みたいなやつです。

これはツールの問題なので仕方ないです。大事なことは、特性要因図のツールとしての限界やメリット・デメリットを知っておくことです。

どのツールもそうですが、どんなパターンにも対応できる万能なツールは存在しません。

学校の勉強では公式を使えば解が出せても現実問題はそんなに単純ではありません。

特性要因図が、魚の骨だとか大骨やら孫骨とかそういう知識はどうでもよいです(言い過ぎか…)。

上記のことを理解したうえで、特性要因図の作成に向き合いましょう。そして、作成するのに詰まったら対処しましょう。


つまり応用するということです。例えば、特性要因図をベースに要因の関係性を追記するとか。


それでもどうにもならないなら連関図を選択するのも一つの手段です。

連関図の内容を詳しく知りたいかたはこちらの記事を参考にしてください。



特性要因図の書き方

yellow Oscar fish photography



先の項目で、特性要因図の重要なポイントほぼ解説しました。



「特性要因図とは」のパートで説明した注意点を踏まえて、特性要因図を書いていただければよいです。

特性を設定する

問題解決型のQCストーリーの流れで、とにかくこの設定を失敗するグループが多いです。


問題解決型QCストーリーの現状把握のステップの記事でも特性について解説しますが、ここで設定する「特性」は現状把握の解析で突き止めた具体的な悪さ加減です。


なぜか、現状把握の解析結果をすっとばして、なんとなく気分で特性を設定するパターンが多いです。

なんのために現状把握したんですかって感じです…

特性の要因を層別する

特性と関連する要因を層別していきます。


層別についてわからない人はこちらの記事を参考にしてください↓

ここでのポイントはMECE(モレなくダブりなく)になるように層別することです。

これは、特性要因図の大骨を4M,5M(4M+Measurement),5M+環境にしましょうという一般的な説明の背景です。

QCストーリー要因解析の基本的なフレームワークは4Mですが


初心者の方はもちろん4M,5Mなどの層別パターンを覚えておくことは大事です。


しかし、大骨はとりあえず4Mにすればよいと暗記すると応用が利かなくなるので注意しましょう。

基本は、特性と関連する要因をモレなくダブりなく層別しようということです。


この考えかたがあれば、例えば特性の要因に関する全工程(工程A,B,C,D)に分けて設定してみようと発想できるはずです。

想定要因の洗い出し

要因解析ではなぜなぜを繰り返して想定要因がより具体的になるまで洗い出し、特性要因図を書いていきます。


洗い出しにはブレーンストーミングが有効です。ブレーンストーミングのポイントについては別の記事で解説しています。



ここで挙げる要因は、あくまで想定なので、メンバーの業務経験に基づく感覚で出していってかまいませんが、実際のデータや事実に基づいて要因を出していければなお良いです。


影響が大きい想定要因を選ぶ

これも、経験者・上司の意見などを取り入れて議論をしたうえで○をつければ良いです。

データで影響度の大きい要因を説明できるならばなお良いです。

以上が特性要因図を作るステップです。

想定要因をうまく層別するところがポイントであり難しいところです。

層別についても別の記事で解説できればと思います。

まとめ

QC7つ道具の特性要因図の特徴(メリット・デメリット)と書き方について解説してきました。

特性要因図の作成は迷宮に入りやすく行き詰まりやすいです。


まずは記事でも書いたように特性要因図や連関図の特徴を理解することが必要です。


さらに層別というこれまたハードルの高い思考法が必要となるため、特性要因図は難易度が高いツールです。

特性要因図を書く上で必要な要素を一つ一つ丁寧に理解して取り組んでいきましょう。


より基本的な特性要因図のことについて知りたいかたは以下の書籍も参考になります。ご参考まで。


 

Hibiki

製造業のエンジニア。Web制作や仮想通貨投資に注力。子育て奮闘中

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