系統図の書き方と注意点【QC手法/新QC7つ道具の解説】

「系統図法って何?なんで使う必要があるのか教えてほしい」

「系統図ってどうやって書けばよいのかわからない」

こういった疑問にお答えします。

■本記事の内容

・系統図とは

・系統図をなぜ使うのか

・系統図の書き方

系統図とは【QC手法/新QC7つ道具】

系統図は、QC手法/新QC7つ道具の一つで、目的を実現するための手段・方策を体系的にあらわした図です。

系統図の書き方

図の左端に『目的』を書き、右にその目的を達成するための手段や方策を挙げていきます。

一次方策から二次方策にいくにしたがってより具体的な内容になります。

一次方策の出し方としては、目的に対して「どうやって?」と考えます。また、他の視点は?と考えて他の一次方策も出していきます。

ここで、モレ落ちやダブりがないか注意しましょう。

二次方策は、一次対策に対して、「より具体的には?」と考えて挙げていきましょう。

系統図をなぜ使うのか

系統図法のメリットは、以下の通りです。

・情報を体系的に整理することで、目的と各対策の関連性が一目でわかる

・対策の階層(一次方策・二次方策)を整理することで方策のもれ落ちやダブりを

確認しやすい

・図に表すことで、メンバーと情報を共有しやすくなる

このようにメリットが多く、対策・方策を整理するには有効なツールです。

特にQCサークルでの活動では、メンバーと情報を共有しながら進めますので、各メンバーが頭のなかでそれぞれのイメージを描くのではなく、図示して認識が一致していることを確認することが重要です。

系統図の活用【問題解決型QCストーリー】

問題解決型QCストーリーでは、要因検証の結果、特定された真の要因にたいして、それを解決するには?という視点で、系統図の目的を設定します(真の要因のままの記述でも良いです)。

問題解決型のQCストーリーの概要については、こちらの記事で解説しています

問題解決型QCストーリーとは、『問題』を解決するための効率的な手順です。QCストーリー問題解決型で扱う問題とは、現状とあるべき姿とのギャップ(悪さ)のことです。問題解決型の手順に従い、問題の原因を突き止め、対策によってあるべき姿に戻し、安定 させることを目指します。

その真の要因を解決するための手段・対策をブレーンストーミングで挙げていきます。

QCストーリーの対策立案の解説が知りたいかたはこちらを参考にしてください。

問題解決型QCストーリーの対策立案と対策の実施の進め方について解説しました。複数の対策案を挙げ、活動内容に適した評価項目を選定し、副作用まで考慮した総合評価の高い対策案を選定しましょう。

また、ここで大事なのが、挙げられた手段・対策の階層を意識することです。

つまり、挙げられた手段・対策が一次方策なのか、二次方策なのか考えて系統図を作成しましょう。

なぜそうするかというと、上にも書きましたが、階層を意識して情報を整理することで、情報のヌケやモレに気づくことができるからです。

また、会合ではメンバーが思い思いに発言していくことが普通なので、話が脱線したときにも、系統図があればそこに立ち返って議論を戻すことができます。

ぜひ系統図を使って上手にQC活動を進めてください。

まとめ

QC手法/新QC7つ道具の系統図の書き方やメリット、問題解決型QCストーリーでの活用方法について解説しました。

系統図は、目的を達成するための手段・方策をモレ落ちなく抽出し、共有化できる有効なツールです。

系統図を使いこなして、業務の質向上を目指しましょう。

系統図の事例含めて、さらに学びたいかたは以下の書籍が参考になります。興味あるかたはどうぞ。

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