【品質は工程で作り込む】プロセス管理とは?【意味/目的/ポイントを解説】

QC

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「プロセス管理って何ですか?目的や管理のポイントを教えてください」

こういった疑問に答えます。

本記事の内容は以下の通り。

・プロセス管理とは/目的
・品質保証とプロセス管理
・プロセス管理で押さえるべき要素

この記事を書いている私は、製造業のエンジニアとして10年近い経歴があり、これまで品質保証部門やQCサークル推進者として携わってきました。

本記事では、プロセス管理の基礎的な概要について説明します。

プロセス管理とは

photo of factory

プロセス管理とは、インプットからアウトプットを作り出す活動に対して、PDCAを回し、維持・改善していくことです。

以下のように分けてみます。

プロセス管理とは、「プロセス」を「管理する」ことです。

では、プロセスとは何か?

プロセスとは、「インプットをアウトプットに変換する、相互に関連する又は相互に作用する一連の活動」(JIS Q 9000:2006)です。

製造業では、工程という用語がプロセスと同義語として使われています。

工程:「製品又はサービスを作りだす源泉」(JIS Z 8101-2:1999)

このように、プロセス(工程)とは、インプットからアウトプットを作りだす活動ということです。

製造業を例にすれば、材料やエネルギーなどのインプットから、作業を行い、付加価値のついた製品を作りだす活動のことをプロセス(工程)と呼びます。

このプロセスの定義を踏まえ、プロセス管理とは、インプットからアウトプットを作り出す活動に対して、PDCAを回し、維持・改善していくことです。

そのためには、管理項目と管理水準の設定が必要ですよね。
それがなければそもそも、管理ができないので。

これは後ほど解説します。

次に、そもそも、なぜプロセス管理をする必要があるのか、目的を説明します。

プロセス管理の目的【なぜプロセス管理が必要なのか?】

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結論としては、生産性を向上させ、競争力を獲得し、会社の利益を確保するためです。

プロセスを管理できていなければ何が起こるのか?

生産性が低下します。

なぜなら、製品が検査で不適合となり、歩留まりが低下するからです。

それは、製品の品質のばらつきが大きいからです。

なぜなら、それらのアウトプットを生み出す、活動が管理されていないからです。

活動が管理されていないとは、管理項目が明確でなく管理水準が設定されていないということです。

また、プロセス管理が不十分な状態で、お客様に品質を保証しなければならない場合、検査を強化する必要に迫られます。

お客様への不良品の流出を防ぐためです。

そうなると、検査の人員増加や、検査機器の導入など、検査コストの増加につながります。検査をいくらやっても品質そのものは向上しません。

インプットが増加するだけで、生産性が低下します。

よって、生産性を上げるには、「品質を工程で作り込む」ことが重要であり、そのためには、品質を作り込む活動となる「プロセス」を管理することが大切なのです。

品質保証とプロセス管理【検査重視からプロセス管理重視へ】

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プロセス管理は、品質保証と結びついています。

品質保証と言えば、検査が浮かぶ人が多いと思います。新入社員の頃は、私もそうでした。

しかし、製造・開発・品質保証と実務経験を積むなかで、品質保証は検査だけでは無理だと実感しています。

検査は製品の特性すべてを網羅しているわけではなく、万能ではありません。抜き取り検査だけの場合も多々あるでしょう。

実際の顧客での品質不良は、検査の判定OKで出荷した製品のはずです。それなのに品質不良になるわけです。

よって、検査での品質保証のみならず、プロセス管理による品質保証を目指していくことが求められています。

このプロセス管理の向上は製造部門だけの話ではなく、開発部門も受け止めるべき課題でもあります。

プロセスを考えない開発品の製造への丸投げは避けるべきです。製造は困惑と怒りを覚えるでしょう。

プロセス管理の向上は、競争力の源泉となり会社の利益に直結します。プロセス管理は各部門が協力して取り組むべき対象といえるでしょう。

プロセス管理で押さえるべき要素【生産の4要素】

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最後に、プロセス管理をする上で押さえるべき生産の4要素(4M)とその管理について説明します。

生産の4要素(4M)は以下のとおりです。

・Man:人

・Machine:機械・設備

・Material:材料・部品

・Method:方法

これら4つの要素はアウトプット(結果)に繋がる要因系の管理項目と呼ばれています。

プロセス管理においては、アウトプットへの影響が大きい、これらの管理項目を明確化することが大事です。

プロセスによって生み出されるアウトプットが良い場合には、その管理項目を維持管理し、悪い場合には、要因を解析して、管理すべき項目を特定及び管理水準を設定します。

この生産の4要素の項目は、誰でも知っていることですが、いざ管理しようとすると非常に難しいです。

設備の劣化や人のスキルなど管理しようとしても定量化しにくいものが多いです。

しかもそういうものに限って時限爆弾のようにどこかのタイミングでアウトプットに大きな影響を与えることがあります。

このような項目をどのように管理するか、目に見えない経時変化をカン・コツ・経験ではなく、いかに検知して可視化するかが頭の使いどころと言えます。

そして、それらの思考錯誤がプロセスと品質の安定化に繋がっていくのです。

まとめ

プロセス管理の意味合いや目的について解説しました。品質は工程で作り込めとは口で言うのは簡単ですが実際に取り組むのは大変です。

しかし、生産性や品質保証の面でプロセス管理の向上は最重要と言っても過言ではありません。悪いアウトプットの要因解析と管理項目・管理水準の設定及び作業の標準化のサイクルを回し、プロセス管理の向上を目指しましょう。

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