「QCサークル初心者で、活動計画の作成方法がわからない」
「QCサークルでどのような役割分担があるのか知りたい」
こういった疑問に答えます。
本記事の内容は以下の通り。
・QCサークル活動計画の作成と活用ポイント
・QCサークルの役割分担
この記事を書いている私は、製造業の技術職で、10年以上QCサークル活動(小集団活動)に参加してきました。またQCサークル活動の推進者としても長年携わっています。
ですので、QCサークル活動の現状や運用の難しさは十分に理解しています。
この記事では、私の実体験に基づいた活動に役立つ情報を発信します。
QCサークル活動計画の作成
QCサークル活動計画作成の目的
活動計画を作成する目的は、限られた短い期間で成果を出すために進捗を管理するためです。計画がない、すなわち目安がないと、活動がダラダラと先延ばしになりがちです。
結果、活動期間終了ギリギリの追い込み型になり、やっつけの活動になってしまう可能性が高いです。そういった活動は質が低く、自分達の成長に繋がりません。
一方で、活動計画表を作成しても、実際活動すると計画通りにいかないのでそもそもスケジュールなんか決める必要ないのでは、と考える人もいるでしょう。
もちろんテーマの難易度によっては計画通り進まない可能性もあります。しかし、事前にスケジュールを立てることで、計画とのギャップが可視化され、そのギャップを埋めるための対策を考えるきっかけとなります。
一方で、計画を立てなければギャップが可視化されない、人によって感じるギャップが異なる可能性があり、グループとしての対応が遅れる懸念があります。
なので、目標を達成するための計画を事前に立てて、活動の進捗管理を行うことを強く推奨します。
活動計画表の作成方法とポイント
活動計画表の作成
次に活動計画表の作成方法を解説します。活動計画表の例は以下の通りです。
ガントチャートで計画表を作成しましょう。QCストーリーの各ステップに対して、開始から完了の期間を計画表に記入します。
単に計画の線を書くのではなく、メンバーの仕事や所属部署のイベントなどを考慮した現実的で実行可能な計画を作成しましょう。
現実的ではない計画を立ても意味がありません。計画と実績が乖離するに決まっているので、活動計画表を見るのがバカバカしくなるからです。
大半のグループが、テーマの内容を考えず、思考停止状態で活動計画表に線を入れています。それでは活動計画表はただの絵であり、作るだけ無駄です。
活動計画表を作成したら会合毎に実績を記入し、計画とのギャップを確認します。計画と実績のギャップが大きい場合には挽回するための対策や計画の見直しを行います。
また、後ほど触れますが、ステップリーダー制を取り入れる場合には、活動計画表の各ステップにステップリーダーの担当者名を記入します。
会合日程を事前に決める
活動計画表と合わせて、事前に会合日程を決めてしまうことを強く推奨します。活動計画表に計画の線を入れたものの、この期間のいつに会合を開催するのかは不明確です。
その結果、計画した期間内で会合を開催すればいいや、結局先延ばしになりがちです。よって、活動計画表が作成できたら、会合日程を決めましょう。
もちろん突発の仕事が入る可能性もあり、日程変更が必要になることもありますが、この段階で会合日程を確保してしまうのです。可能なら、会合場所についても予約して確保するようにしましょう。
また、上司やアドバイザーに日程を伝えておくことで、それらの人が会合に参加しやすくなり、より効率的にQCサークル活動を進めやすくなります。
会合日程を事前に決めてしまうことは、単純ですが効果は非常に大きいと実感しています。ぜひ取り入れて下さい。
QCサークルの役割分担
役割分担を決める
活動スケジュールを決めるときに、QCサークル活動の役割分担をしましょう。
役割分担をすることで、QC活動をリーダーに丸投げにせず、それぞれのメンバーの参加意識が高まります。役割分担は全員参加のQCサークル活動やメンバーの成長を促すためにで必要です。
基本的な役割としては、以下の通りです。
・リーダー
・サブリーダー
・書記
・タイムキーパー
・活動発表会の発表者
役割分担については、メンバーの特徴や教育面を考慮して割り振ります。メンバーに様々な経験を積ませるためにも、テーマごと、あるいはステップごとに役割分担を変えることも考えてみましょう。
リーダーの決め方や役割については、別の記事で解説していますので、気になる方はこちらをご覧ください。
ステップリーダー制
先にも触れましたが、役割分担を考えるときにステップリーダー制を取り入れるのもありです。ステップごとにリーダーを決めて、ステップリーダーが会合の計画/実施から取りまとめまで担当します。
全体の活動のとりまとめや進捗管理はテーマリーダーが行い、各ステップはステップリーダーが主体となって進めるイメージです。
ステップリーダー制を取り入れることで、リーダー経験を積ませることや担当するステップの理解度を上げることができます。
テーマリーダーに活動を丸投げにさせず、全員参加の意識向上につながるため、積極的に取り入れることをおすすめします。
活動計画表を作成するときに、各ステップのステップリーダーを決めて記入するようにしましょう。
まとめ
QCサークル活動の活動計画の作成と役割分担について解説しました。短期間で成果を出すために、事前に実行可能な計画を立てて、会合毎に進捗管理を行いましょう。
また、グループメンバーがQCサークル活動に全員参加できるように、各人の特徴や成長も考慮して役割分担を行いましょう。
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