品質管理の基礎が勉強できるおすすめの本【初心者~中級者向け】

QC

assorted-title book lot placed on white wooden shelf

「品質管理の業務を担当することになったけど、そもそも品質管理のことが良くわかりません。会社にも研修はあるけど微妙。品質管理の概要を手っ取り早くつかめる入門書を教えてください。」

こういった疑問に答えます。

この記事を書いている私は、製造業のエンジニアとして10年近い経歴があり、これまで品質保証部門やQCサークル推進者として携わってきました。

とはいえ、品質管理部門に配属された初期の頃は、品質管理のことがわかっているようでわかっていない、中途半端な状態でした。

そこで、本好きな私は品質管理の全体像を簡単につかめる本がないかと探しました。

しかし、基本的に書籍数が少ないし、つまらない本が多く、愕然としたのを覚えています。そもそも需要が少なく、提供者も限られているため良書が少ないのかもしれません。

そんな中、品質管理の業務に携わり始めた初心者が、品質管理の全体像を把握するのに役立つおすすめの本を見つけたので紹介したいと思います。

品質管理の基礎がわかるおすすめの本【初心者~中級者向け】

boy wearing gray vest and pink dress shirt holding book

4冊の本を紹介します。

1冊目は入門書、2,3冊目は品質管理の基礎学習書、4冊目は、もう少し深く学びたい中級者向けの参考書です。

【入門書】〈図解〉基本からよくわかる品質管理と品質改善のしくみ 

品質管理の本質と概要をつかめる入門書です。

この部類の専門書にありがちな堅苦しさがなく、暇つぶしの読み物としても楽しめます。

特にこの本を初心者におすすめできる理由は、なぜ品質管理が必要なのか、その目的をしっかりとページを割いて解説しているところです。

品質管理を学ぶうえでは、そもそもなぜ品質管理が必要なのかを理解する必要があります。関連書籍ではこの辺りの解説がいい加減な本が多いですが、この本は丁寧に解説してあり、初心者向けの入門書としておすすめできます。

第一章が「企業にとってなぜ品質が大切なのか」となっており、品質が企業に与える影響についてしっかりと解説してあり、そもそもなんで品質管理なんてしなくちゃいけないのかの疑問に答えています。

第二章が「品質を管理するとは」で、ようやく専門的な内容に入っていく流れです。まずはこの本を入門書として読みましょう。

【品質管理の基礎学習書】この一冊で合格!QC検定集中テキスト&問題集3級

入門書で品質管理の目的と概要をつかめたら、次に一般的な品質管理の基礎を学びましょう。

しかし、残念ながら良書が見当たらないのでQC検定のテキストを紹介します。

一般的に通用する、品質管理に関する用語の定義や意味合いを理解するには、QC検定(品質管理検定)の勉強がおすすめです。

なぜなら、QC検定は、一般財団法人の日本規格協会と日本科学技術連盟が主催し、日本品質管理学会が認定する検定だからです。ここでの用語の定義や意味合いが一次情報であり、抑えるべき基準と言えます。

ここで紹介したテキストは何冊か出版されているQC検定のテキストのなかでは解説も詳しくおすすめです。

【品質管理の基礎学習書】日本の品質を論ずるための品質管理用語 (JSQC選書) ※85, Part2

品質管理の基礎を理解するうえで、一般的な定義を押さえることは非常に大事です。

この本は、日本品質管理学会(JSQC)が作成しているので、一次情報として信頼できます。

品質管理用語の定義とその解説が見開きで解説されており、ぶっちゃけ参考書よりもわかりやすいです。

さらに、定義ごとに参考文献や関連用語などがまとめられており、学習を深めることができます。

品質管理に携わる人やQC検定を受験する人は購入して損はないです。

そういえばこの用語ってどんな意味だっけ?正しい定義がしりたい!といった場面で辞書替わりに使えます。

2冊本が出版されていて、<Part1※85>のほうは、品質/質にかかわる基本用語で、<Part2>は総合品質管理の実践に関わる用語となっています。

これはかなりおすすめです。

【中級者向け参考書】生産マネジメント入門〈1〉生産システム編 

技術管理や生産管理の教科書として有名な本です。

生産・開発・購買などの諸活動がどのようにして企業の競争力に繋がっていくのか、そのロジックを解説した本です。

2部構成ですが、品質管理という面、特に製造品質の管理を学ぶという観点では、1部を読めば十分です。

学術書的なにおいが漂った少し癖のある本で、定義の説明と丁寧なロジックの組み立てが印象的です。

品質管理(工場運営の諸活動)によるアウトプット(競争力)を意識した解説で、本記事で先に紹介した入門書をより深堀した本と言えます。

興味があるかたは目を通してみて下さい。一段階上にレベルアップできます。

まとめ

品質管理の基礎がわかる初心者向けのおすすめ本を紹介しました。本記事で紹介した3冊を読めば、品質管理の全体像をつかむことができると思います。

平穏で読みやすい完全な入門書から教科書的な本まで紹介しましたが、まずは、本記事で紹介した入門書から読み進めていくことをおすすめします。

Comments

Copied title and URL