

「連関図って聞いたことあるけど、使い方がよくわからない」

「連関図と特性要因図は何が違うの?」
こういった疑問にお答えします。
■本記事の内容
・連関図法とは
・連関図の使い方
・連関図の書き方
本記事では、知ってるけど使う機会があまりない新QC7つ道具の連関図について、QC活動での活用に焦点を当てて解説していきます。
新QC7つ道具|連関図法とは

新QC7つ道具の一つとして知られる連関図法は、問題とする事象(結果系)とその原因について、その因果関係や原因相互の関係を線で結び、図として表現する手法です。

連関図を使う目的は、問題と原因との因果関係を整理して、問題に特に大きな影響を与える原因を明らかにすることです。
新QC7つ道具|連関図法の使い方【QCストーリーで活用】

連関図法は、QCサークル活動での問題解決型QCストーリーの要因解析のステップで活用します。
現状把握のステップでつかんだ困りごとの一番の問題点について、その問題と要因の因果関係を連関図で整理し、問題に対して大きな影響を与えている要因を把握していきます。
さてここで、要因解析ステップと言えば、多くの人は特性要因図が真っ先に浮かぶのではないでしょうか。
そうなると、「特性要因図と連関図をどうやって使い分ければ良いのか?」
「特性要因図と連関図の違いは何?」
こんな疑問が浮かぶと思います。
使い分け方としては、通常は特性要因図の使用をまずお勧めします。
ただし、原因と原因が複雑に絡みあうような難しい問題である場合には、特性要因図で要因を整理することが難しいため、連関図の活用を考えます。
特性要因図は層別によって要因を大きくグルーピングして図に表しますが、原因がグルーピングのカテゴリーを超えて複雑に関連する場合には、特性要因図でその関係性を表すことが難しいです。
一方で、連関図は層別によるグルーピング分けで表現するわけではないので、より柔軟に因果関係を結びやすいという利点があります。
まずは、特性要因図の活用をおすすめしますが、状況にあわせて連関図で表してはどうかと、検討してみるのが良いと思います。
特性要因図の使い方については、別の記事で解説しています↓
連関図の書き方

連関図の書き方(解析手順)を以下で解説します。
問題の設定(特性)
現状把握の調査で深堀して特定した問題点を特性として設定します。
現状把握の進め方について知りたいかたはこちらの記事を参考にしてください。
QC活動でよくありがちなのは、現状把握でつかんだ問題点と異なる特性をなんとなく設定して解析を進めてしまうパターンです。
私もよくやってしまいましたが、これでは現状把握の調査をした意味がなくなり悲しいことになるので注意しましょう。
要因の洗い出し深堀り
次に、設定した問題にたいして、ブレーンストーミングで要因を洗い出します。
さらに要因を深堀するため、なぜなぜを繰り返していきます。
この要因の洗い出しで、おすすめしたいのは、出てきた要因を大きく層別していくことです。
特性要因図では、層別で表現する図ですが、連関図はそうではありません。
これは、連関図のデメリットでもあります。
なぜデメリットかというと、連関図は層別による表現ではないため、ヌケ・モレなく要因を抽出できているか気づきにくいからです。
この連関図でのまとめ方のデメリットを補うために、要因の洗い出しの際には、ぜひ層別(4M,5M,関連工程など)を意識するようにしてください。
主要因の検証データ収集・検証により真の要因を特定する。
最後に、設定した問題について、最も大きな影響を及ぼす可能性がある要因を選定しましょう。
その際は、作業経験が豊富なベテランや上司の意見を取り入れて想定要因を選びます。もちろんデータや事実で選定できればなお良いです。
ここで選定した想定要因(仮説)について、データと事実によって検証を行い、真の要因を特定します。
まとめ
新QC7道具の連関図の使い方と書き方について解説しました。連関図は使いやすい反面、デメリットもあります。
連関図のデメリットをわかったうえで、まとめ方を工夫することが重要です。
QCストーリーの要因解析で活用する際は特性要因図と連関図のそれぞれのメリットとデメリットを把握したうえで適切な手法を選択しましょう。
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