【QCサークル活動向け】ブレーンストーミングのやり方【ルールとポイント】

QC

four people watching on white MacBook on top of glass-top table

「ブレーンストーミングはなんとなくわかるけど、上手く進めるためのやり方がしりたい」

「QCサークルでのブレーンストーミングの使いどころがしりたい」

こういった質問に答えます。

本記事の内容は以下の通り。

・ブレーンストーミングの目的
・ブレーンストーミングのQCストーリーでの活用場所
・ブレーンストーミングのポイント

この記事を書いている私は、製造業の技術職で、10年以上QCサークル活動に参加してきました。またQCサークル活動の推進者としても長年携わっています。

ですので、QCサークル活動の現状や運用の難しさは十分に理解しています。
この記事では、私の実体験に基づいた活動に役立つ情報を発信します。

QCサークル活動でのブレーン・ストーミング法のやり方と活用ステップ

three people sitting in front of table laughing together

ブレーンストーミングの目的

ブレーンストーミングは、後述する4つの原則/ルールを守り、グループで意見出しをする方法です。やり方はそれだけです。

ブレーンストーミングをやる目的は、視点を広げて新たなアイディアを多く出すことです。

よって、ブレーンストーミングは課題を解決するための施策を得たいときや、様々な視点から問題点を列挙するときなどに使われます。

QCサークル活動の場合は、メンバーが集まる会合で行います。

ブレーンストーミングのQCストーリーでの活用ステップ

次に、QCストーリーのどのステップでブレーンストーミングを使うのか、という話ですが、特に決まりはありません。

ブレーンストーミングの目的を理解し、QCストーリーの各ステップで必要に応じて使えば良いです。

特にブレーンストーミングが有効なステップとしては、問題解決型「要因解析」「対策立案」、課題達成型の「攻め所の設定」「方策立案」、あるいはテーマ完結後の「反省と今後の課題」などがあります。

施策・要因・課題などを列挙する場面で、ブレーンストーミングは有効です。

ブレーンストーミングのルールやポイントについては、この後説明していきます。

ブレーンストーミングのルールとポイント

black smartphone near person

効果的なブレーンストーミングを行うためには、これら説明する次の3点が重要です。

・ブレーンストーミングの4原則【ルール】
・ブレーンストーミングの開始を明確にする
・司会者/ファシリテータの役割

ブレーンストーミングの4原則【ルール】

ブレーンストーミングの4原則は、ブレーンストーミングを行うためのルールです。ルールなので守ることが原則です。

ブレーンストーミングの4原則は以下の通りです。

1.批判しない
2.自由奔放
3.質より量
4.他の人に便乗

1.批判しない

ブレーンストーミングはグループで自由に発言し、沢山のアイディアを出し合うことが目的であり、アイディアを評価するステップではありません。

他人の意見を批判すると、言われた本人のみならず周りの人も、おかしなことを言ったら批判されるかもと考えて、アイディア出しを躊躇するようになり、広い視点での沢山のアイディアが出なくなります。

よって他人のアイディアを批判することはやめましょう。4原則のなかでも必ず守る必要があるのがこのルールです。

これが守られなければ、グループメンバーのモチベーションは下がり、悪影響を与えるだけです。注意しましょう。

2.自由奔放

これまでの固定観念に縛られずに新しい発想の意見を歓迎しましょう、ということです。

何でもかんでも好き勝手にしゃべって良いということではありません。
暴走してはダメです。会議の生産性を考えれば当たり前のことですが。

ぶっちゃけ、好き勝手なことをしゃべったり話が脱線して、会合時間が長くなっているグループを良く見かけます。

雑談会はプライベートでどうぞ。

3.質より量

素晴らしいアイディアが出るまで延々と考えて停止するのではなく、様々な角度からアイディアをたくさん出しましょう。

粗野なアイディアで問題ありません。

4.他の人に便乗

他人のアイディアから発想を得て、新しいアイディアを出しましょう。アイディア同士を掛け合わせたり、違う角度から見ることで新たなアイディアを出していきます。

ブレーンストーミングの開始を明確にする

会合でブレーンストーミング法を使って意見出しをするときは、司会者が「これからブレーンストーミングで意見出しをします」と説明して区切りをつけることが必要です。

理由は、区切りをつけないとブレーンストーミングの4原則が意識されずに、広い視点での新しいアイディアが出づらいからです。

「ブレーンストーミングで意見出しをします」ではなく、単に「意見だしをします」とうだけでは、ブレーンストーミングの4原則が守られる可能性は低いでしょう。相当経験豊富な慣れた人の集まりでなければ。

ブレーンストーミングという響きはダサくて寒気がしますが、司会者の人は、恥ずかしさにめげず、「区切り」を付けて下さい。

このポイントが抜けているQCサークルのグループは多いと思います。
言わなくても大丈夫とナメないことです。

司会者の役割

ブレーンストーミングを上手く進めるポイント/カギとなるのは、司会者です。司会者は、先に説明したブレーンストーミングの4原則を理解し、それらのルールから外れそうになったら軌道修正することが必要です。

ただし、司会者だけがブレーンストーミングの4原則を知っていても周りが知らなければ意味がないので、まずは4原則をブレーンストーミングの前に共有しておきましょう。

ブレーンストーミングはゲームのようなものであり、4原則は守るべきルールです、と伝えておきます。そのほうが、その後の進行がしやすいです。

また、司会者は、ブレーンストーミングの事前準備が大事です(どの会合前も同じですが)。

具体的には、ブレーンストーミングを実施したときに出そうな意見や展開をあらかじめシミュレーションしておきましょう。

事前にアイディアの切り口やフレームワークを考えておくことが大事です。ブレーンストーミングでアイディアが出てこなくなったときに、メンバーの発想を促す、新しい切り口を出せるようにするためです。

このちょっとした事前準備がブレーンストーミングの効果、会合の生産性を上げることに繋がります。

このあたりの司会者の役割、ファシリテーションの具体的な方法については、楠本氏の書籍、「会議の生産性を高める実践パワーファシリテーション」が参考になるので興味があるかたは読んでみて下さい。

まとめ

QCサークル活動でのブレーンストーミング法のやり方として、活用ステップとルールやポイントについて説明しました。

ブレーンストーミングの4原則を守り、司会者が事前準備をすることで、効果的なブレーンストーミングを実施しましょう。

特に、QCストーリーの問題解決型であれば要因解析・対策立案、課題達成型であれば方策立案のステップでのアイディアや要因出しで有効活用しましょう。

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