

「QC活動は初めてで、目標をどのように設定すればよいのかわからない」

「目標設定って、何に気を付ければい良いの?
こういった疑問にお答えします。
■本記事の内容
・QC活動での目標設定とは
・目標設定のポイント
この記事を書いている私は、製造メーカーの技術職であり、約10年間QCサークル(小集団活動)のメンバーとして活動しています。
QC活動の難しさは理解しており、実体験に基づいた現場目線で、役立つ情報を提供します。
QCストーリーでの目標設定の方法【問題解決型】

目標の意味合い
まず、『目標』の意味合いについて解説します。
目標の意味が分からなければ目標は設定できません。
では、目標とはなにかというと、目印のことです。
目印とは、目でみてすぐに分かるようにするためにつけたしるしのことです。
一方で似たような言葉に『目的』がありますが、目的とは何か?
それは、実現しようとめざしている事柄です。
目標と目的は密接な関係があり、『目標』は、『目的』を達成するための目でみてすぐにわかるしるしと考えれば良いです。
目標設定がうまくいかないありがちなパターンは、そもそもの『目的』が曖昧になことが多いです。
QCテーマ選定の記事でも説明しましたが、テーマの困りごとが明確になっていないと、取り組みの目的が曖昧になり、後のステップまで悪影響が及びます。
ですので、目標が立てられないと悩んでいる場合には、そもそも活動の目的って何だろうと考えてみてください。
もし、目的が曖昧な場合には、明確にすることによって目標が立てやすくなる場合が多いです。
目標を設定するとは

目標設定は、QCストーリーの問題解決型の現状把握や、課題解決型の課題の明確化・攻め所の設定後のステップです。
問題解決型のQCストーリーについて気になるかたはこちらの記事を参考にしてください。
目標設定とは、目的を達成したのか、目で見てわかるためのしるしを設定することです。
ポイントは、設定するしるしは、誰の目で見てもわかる必要があるということです。
人によってはOK、別の人からみたらNGでは、目印の役目を果たしません。
客観的に見て誰が見てもわかる目印であれば、説得力があります。
QC活動は、個人的な自己満足の遊びではなく会社の業務なので、取り組みの成果を客観的に示し、相手を納得させる必要があります。
なぜなら会社は収益を上げるために、コストを払ってQC活動を行っているからです。
さて、誰が見てもわかる目印といえば、数値です。
なので、目標は数値で設定することが推奨されています。
「いやいや、今回のテーマで目標を数値で設定することは難しいんですけど…」
そんな場合には、目標の意味合いに立ち返ってみて、数値以外の目標があるのか、考えてみて下さい。
目標を設定し、最終的な効果を確認するためには、結局、数値目標にせざるを得ないことが多いです。
ちなみに、『~の装置を導入する』これは目標といえるでしょうか。
だから何?と突っ込みたくなりますよね。
逆に、装置を導入するのが目標なら、その目的は何でしょうか?
装置を導入することによって、どのような問題が解決されたのでしょうか。
装置の導入はあくまで対策であって、目標ではないはずです。
この辺りは、QC活動の経験を積めば、すぐに疑問として浮かんでくると思います。
初心者の場合は、設定した目標に対して『だから何?』と自分で突っ込む癖をつけるようにしてみてください。
目標設定のポイント

最後に、目標設定の基本的なポイントを簡単に説明します。
まず、目標は、5W1Hで設定してください。
何を、いつまでに、どのぐらい、どうする、これらを明確にすることが大事です。
また、先にも記載しましたが、目標値(どのぐらい)は数値が好ましいです。
目標を設定した際には、必ずなぜその目標値が適切なのか説明できるように、根拠を明らかにしてください。
その目標値が適切かどうか、判断できない場合には、上司に相談してみてください。
まとめ
問題解決型のQCストーリーでどのように目標設定をすれば良いかわからないという初心者向けに、目標設定の意味合いと設定方法について解説しました。
目標設定がよくわからい人に共通しているのが、そもそも目標の意味合いをわかっていない点です。
さらに、目標を設定するための目的までが曖昧なことも多く、場合によっては、この辺りも明確にするために見直す必要があります。
この記事で書いたポイントが少しでもQC活動の参考になれば幸いです。
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